19歳の長男が、アルバイト先で同僚が話しているのを自分の悪口だと誤解して喧嘩になり、軽く押しただけのつもりだったが、相手に怪我をさせてしまった。 このようなことが度々あり、ネットで調べたところ、発達障害の特徴に合っているように思える。長男にはこれからも仕事を通じて社会参加してほしいが、どこに相談したらいいか。
母親
発達障害のある人とその家族、支援者が相談することができる発達障害の専門機関
来所相談の予約をしたとのことなので母親に同行すると、日常生活や人との関わり方についてのアドバ イスに加えて、医療機関の受診や、手帳を取得して福祉的就労をする可能性についても助言があったため、住んでいる区市町村の窓口を紹介してもらった。
区市町村窓口
身近な地域での相談窓口(手帳の取得など)
区の障害者福祉窓口に相談し、長男の特徴やこれまでの成育歴を話したところ、医療機関の受診を勧められた。地域の医療機関を紹介してもらい、長男とともに受診すると、発達障害の診断が出た。
一般就労と福祉的就労の違いについても説明してもらい、長男自身も精神障害者保健福祉手帳を取得し、自分に合った就労方法をさがす方向で頑張ってみたいとの話になった。しかし、今までの失敗経験から就労に不安を持っていたため、区市町村障害者就労支援センターを紹介してもらった。
区市町村に在住・在勤の障害のある人に、就労に関する相談・支援を行う機関
母親は、住んでいる地域の区市町村障害者就労支援センターに相談し、適切な支援があれば就労しやすいことを知り、障害者雇用の仕組みや、長男の障害に適した就労支援施設、福祉サービスについても理解したとのこと。
同センターからは、長男の障害の状況と希望から、一般就労への就職を目指す「就労移行支援事務所」の利用も勧められ、さっそく体験利用してみることになった。
就労を希望する65歳未満の障害のある人に、就労に必要な訓練や、就労に関する相談・支援を行う機関
半年後の就職を目指して、ストレスコントロール能力の習得やコミュニケーショントレーニング、適性の把握、職場見学や雇用前実習を経ていくとのこと。
長男自身もサポートスタッフと話していくうち、自分の障害と向き合い、これからの就労に前向きになっているという。
※区市町村により、障害福祉課や保健所、発達支援センターなど相談窓口はさまざまです。
発達障害に関する区市町村や医療機関の情報は、福祉保健局のHP(「東京都福祉保健局 発達障害」で検索)をご確認ください。
障害に向き合いながら適職を見つけ、充実した社会生活へ
3歳から18歳までの子供の精神的な問題や、行動や情緒面の問題などについて、相談することがで きます。
⇒精神障害者保健福祉手帳
⇒身体障害者手帳
⇒愛の手帳(知的障害者のための手帳)